更新日 2017.12.07
↑手術中の様子(背骨を一部削って、神経が見えている)
このワンちゃん、手術前は完全に後ろ足が麻痺して歩けなくなっていましたが、手術後に自力で元気に歩けるようになりました。椎間板ヘルニアは、必ず手術が必要なわけでなく、痛みだけ出ている場合は、一定期間安静にしていることで症状がおさまっていくこともあります。 ただし、自力で立てない、歩けないような場合、かなり症状が重たいことが予想されるので、できる限り早めに動物病院にご相談ください。
このワンちゃんも「突然立てなくなった」ということで来院されています。検査の結果、胸部の椎間板ヘルニアということが分かり、手術を行いました。手術にもいくつかの方法があるのですが、片側椎弓切除術(へんそくついきゅうせつじょじゅつ:英語で「ヘミラミネクトミー」と呼ぶ)という手術を行いました。簡単にいうと、脊髄(神経のこと)が見えるくらいまで背骨を部分的に削って、神経を圧迫している椎間板物質を取り除く手術です。先端が丸い金属製の道具で指し示しているのが、背骨を削ったあとに見えている脊髄神経です。下方から出ていた椎間板物質を取り除き、手術を終えました。